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2025年10月22日

きょうのKeril #23 〜 「これを食べなさい」ではなく、「どれが好き?」とあなたが聞いてくれるから〜

みなさん、こんにちは。
きょうのKerilは伊藤が担当します。

気づけばすっかり肌寒くなり、束の間の過ごしやすい季節がやってきましたね。
芸術の秋、スポーツの秋、食欲の秋と、秋にかこつけて何でもかんでも満喫する日々を送っています。

それから、学問の秋でもありますよね!
わたくし、資格マニアとまではいきませんが、この1年ほどの間に、日商簿記3級をはじめとする3つか4つの資格を取得しました。

学生時代は、授業中にノートのマス目にすごろくを書いていたような問題児だったので、
大人になった私が自ら勉強していると知ったら、当時の先生や友人たちはきっとひっくり返ると思います。

どうして今さら勉強が好きになったのか、考えてみたところ、理由は大きく3つある気がしています。

ひとつは、「勉強するかしないか」「するなら何を勉強するか」を自分で選べること。
それから、勉強はゲームと同じようなものだとようやく気づいたこと。
そして、大人になると“自分のために使える時間”がとても貴重で大切だとわかってきて、
その時間を勉強に充てることが、まるで趣味のように感じられるようになったことです。

新しいことを知るというのは、単に「物知りになる」とか「テストで点を取れるようになる」ことではないんですよね。
それまで見えなかったものが見えるようになる、そんな感覚なんだと思います。

たとえば、簿記やお金のことを勉強してからは、ニュースを見ているときに、
以前ならスルーしていた単語が自然と耳に入ってくるようになりました。
すると、世の中の仕組みが少しだけ整理されて見えるようになった気がします。

ジャズダンスを習い始めてからは、ミュージカルの多くが
実はジャズダンスというジャンルで構成されていることを初めて知りました。
それ以来、ひとつひとつの動きにも意味があることがわかるようになり、
「どんなふうに受け取ればいいか」がなんとなくつかめるようになってきました。

何かを学ぶたびに、「なんかすごい」「なんか好き」と思っていたものが、
“なぜそう思うのか”を少しずつ言語化できるようになる。
それって、人生そのものを少し豊かにしてくれるような気がするんです。

私の好きな『魔法使いの約束』という作品の中に、お気に入りの一節があります。
リケという少年が、16歳にして初めて温かいご飯を知った日のセリフです。


「これを食べなさい」ではなく、
「どれが好き?」とあなたが聞いてくれるから、
僕は、僕の好みを初めて知りました。

明日、きっと、早起きします。
明日、目が覚めるのが楽しみです。
明日の楽しみをくれて、ありがとう。


世の中には、まだまだ知らないことがたくさんあります。
それをこれから少しずつ知っていくことが、今の私の楽しみのひとつです。

昨晩、いくみんさんと本屋を散策しながら、そんなことを考えていた伊藤でした。