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2025年10月29日

きょうのKeril #24〜オシャレしていこう〜

みなさん、こんにちは。
きょうのKerilは矢内が担当します。

私たちはよく、「明日何着ようか」とか「明日はちょっとオシャレしよう」なんて話をします。

「何それ、気合い入りすぎ!」とか、「着飾る=見栄を張る」と思われることもあるかもしれないけれど、私はとても大事なことだと思っていて。
それは自分のためでもあり、人のためでもあると思うんです。

たとえば、自分がどんなふうでいたいかを考えたり、
どう見られたいかを少し意識したりするだけで、
気持ちが変わる瞬間ってありますよね。
ファッションって、単に見た目を整えることじゃなくて、
自分の心や姿勢を整える行為なんじゃないかなと思います。

洋服って、本当に気持ちを動かす力がある。
いつもはTシャツとジーンズでも、重要な打ち合わせのときにはジャケットを羽織るだけで、背筋が伸びたりする。
私たちみたいに、スーツを着なければいけない、などのルールがないドレスコードの少ない業界だと、そういう“ちょっといい服を着る”という行為が、自分にスイッチを入れるきっかけになる、という人も多いんじゃないかなと思います。

先日、山口県で開催されたヴァイオリンニストの末延麻裕子さんのコンサートをお手伝いしたとき、
麻裕子ちゃんは私の友人でもあるHarunobu Murataのドレスを衣装として着てくれました。
そのドレスが本当に美しくて、麻裕子ちゃん自身も「このドレスが私に力をくれている」と言っていたんです。
その言葉を聞いたとき、あらためて、服って、人の気持ちに灯をともすものなんだなと思いました。

私はアーティストとして活動することもあれば、アーティストさんを支える側で動くこともあります。
でも、同じ服装でどちらの現場にも行ってしまうと、自分自身も“今日はどっちの自分だろう”と少し迷う瞬間があるし、周りからも分かりにくくなってしまうことがあると思います。
制服って、所属や役割を分かりやすくするためにあるものですよね。
そこまで厳密でなくても、「この場に合った服を選ぶ」ことにはちゃんと意味があると思っています。

ただ、「スタッフだから地味じゃなきゃ」とか「裏方は黒Tに黒パンツ」みたいな考え方は、もう少し柔らかくしてもいいんじゃないかなと思っていて。
もちろん、汚れや反射を避けるなど、実務的な理由がある場合は別ですが、
“そういうものだから”と何も考えずに決めてしまうのは少し違う気がします。
大事なのは、TPOの中で、自分が気持ちよくいられて、相手にも不快感を与えない服であること。
それなら、どんな立場でももう少し自由でいい。

オシャレをすることを、恥ずかしがらなくていいと思うんです。
「見栄を張っている」と思われるかもしれないけど、実際はそれで気持ちが上がって、仕事が楽しくなるなら、それはすごく良いこと。
見た目が整うと気持ちも整って、結果的に、周りの空気まで少し明るくなるような気がします。

「明日誰々さんに会うけど、何着ていく?」
そんな会話が自然に生まれるチームでありたいなと思います。
それは、自分のためでもあって、会う人のためでもあって、みんなが楽しくなるためだから。
もちろん、疲れている日はTシャツとスウェットで出社する日もあるけど、
“身につけるもので楽しくいられる”という気持ちは常に持っていたいなと思っています。

服装に限らず、「こうあるべき」と言われることってたくさんあるけど、
なんでそうじゃなきゃいけないのか、その理由を考えることはすごく大事だと思います。
業界や会社によってルールは違っても、
私はできるだけ、オシャレを楽しむことで得られるパワーをちゃんと受け取っていきたい。

少し恥ずかしくても、人から何か思われようとも、
やっぱり、かっこよく生きていきたいなと強く思って、明日も好きな服を着て仕事を頑張ろうと思います。